成功も失敗も、困難も、全てを肥やしにして行く

令和6年 4月
この度の能登半島地震により被災されました会員の皆さまへ謹んでお見舞い申し上げます。一日も早い復旧・復興をお祈り致します。
季節は春から初夏へと心地よい季節が始まり、新入学の大きなランドセルをしょった小学生や新社会人としてのこれからの未来に胸を膨らませて新しいスタートを切られた方も多いことと思います。何か生き生きとした季節を感じます。私たちの住むこの国は平和国家で幸せな生活で当たり前の日々ですが、世界を見ると様々な国で戦争や災害で苦しんでおられる方もたくさんおられます。ウクライナの人々は、昼夜関係なしに空襲警報で怯え、昨日まで笑いあっていた友が爆死し永遠の別れとなり、イスラエルでは病院の爆撃、患者や子供たちが、ゲリラ狩りという理由で惨殺されるあまりにも悲惨な行為が正当づけた理由で行われる。どうにかしてあげたいけれど、どうしようもない、憤りを感じます。私達は、この国に生まれ育ったことに感謝の気持ちでいっぱいです。
最近カルチべートという言葉が気になっています。太宰治が『正義と微笑』という作品の中で書いていることを引用すると「カルチュアというのは、公式や単語をたくさん暗記している事でなく心を広く持つこと、つまり、愛すると言う事を知ることだ。学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。忘れてしまってもその勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。これが尊いのだ。学んだ学問を生活に役立たせようとあせらず、ゆったりと、真にカルチベートされた人間になれ!」この太宰の言う学生にとっての「勉強」とは、社会人にとってキャリア上のいろいろ「経験」的なものにリンクするのだと思います。成功も失敗も、困難も、全てを肥やしにして行く人生こそがカルチベートされた人間になれるのでしょう・・私にはとてもそんな自信はありませんが、少なくとも真の意味での教養を身につけていく人間であるように心がけて生きていかねばと強く思います。

上尾DSDのコラム

まだエイテイーエスが国際部に所属しているころ、野村克也氏がベースボールを野球道に確立し、一冊の本を出版された。本のタイトルは「敵は我に在り」。
アメリカで生まれたベースボールは戦前日本に渡り、盛んに行われプロリーグが誕生し指導者も育ちました。その指導法も少しずつ確立し、ライオンズの故三原監督、中西監督、巨人軍の川上監督、ヤクルトスワローズの広岡監督へ受け継がれました。広岡監督は最下位のスワローズに管理野球を導入し選手全員にセミナーを受講させ、その年最下位が続いていたスワローズを優勝へと導きました。管理野球を通し、広岡監督は能力開発と人格形成を徹底したのです。
その野村克也氏が受講生のアフターケアで本の出版記念特別セミナーの講師として熊本にお越しになった時のことです。
400余名の受講生が参加していました。講演が始まり、冒頭で野村氏が受講生に向かって「皆さんこんにちは」と一言挨拶、すると400余名の「こんにちは」の明るく大きな大合唱。野村氏は一分程、沈黙し、会場は静まり返ってしまいました。会場には野村氏の下を向いて原稿をペラペラ捲る音だけが暫く響いていました。そして沈黙を破り野村氏はこのように話始めたのです。
「私は講演の冒頭で必ず(皆さんこんにちは)とあいさつをしますが、聴衆は隣の人と話していたり、居眠りしていたりと返事をする方は殆どいらっしゃらないです。そこで私の原稿は冒頭、挨拶の大切さについて話すようにしています。皆さんの元気な返事を聴いて話すことがなくなっていまい、困って原稿を入れ替えました。」会場は笑い声に包まれて明るく講演が始まりました。

坂本DSDのコラム

私の受講後の具体的行動は、ATSセミナーでの指示、使命、心構えの実行でした。
受講前の生活パターンと受講後の生活パターンの違いは、自分の生活にCDを聞くこと、日記帳で計画的な行動の習慣を身に付けること、読書から応用を知るという行動を生活パターンの一部にしたことです。
自分が決めた目標に燃えれば燃えるほど。CDで説いてある事柄の一つひとつが湧き出てくるように行動に落とし込んでいくことができました。
例えば、D・カーネギー著「人を動かす」を読んで、生活に非常に役立った知恵は、「相手がハイと答える質問をする」この当たり前の知恵は私に莫大な利益とともに、相手にチャンスを与えることに成功しました。
ATSセミナーを学んだ当初、担当していただいた講師に衆知を集めるという言葉を教えていただきました。人を動かすとう本は衆知そのものと思って実行しています。
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