「我慢の心」を育てる

令和3年 8月
 朝夕の風が少しずつ秋風に変わってきました。いつもなら祭りの音が、あちらこちらから聞こえてきますが今年もコロナウイルス感染の拡大で、お祭りや子供たちの楽しいイベントも自粛自粛と暗いニュースが多い中、東京オリンピックの選手たちの活躍や、全国高校野球の開催など、テレビを通して夏を楽しむことも出来ました。高校球児の甲子園での弾ける様なエネルギー溢れる試合、勝っても負けても相手を讃え合うさわやかな態度に心打たれました。又このオリンピック大会では、人権に対する様々な問題が選手たちからの静かな訴えも多くありました。人の心も時代とともに変化し、勇気ある主張できる人が増えてきたように思います。これは素晴らしいことです。しかしその反面ゆがんだ心を持った人も増えたようにも思います。例えば、一見すると幸せに恵まれているように見えても、実は幸せでない人が多い、自己中心的な自制心のない人間も増えたように思います。私達が育つときには親から「我慢の心」を育てられたように思います。 子供の立場から見ると「うるさいなあ」とか「誰かに迷惑なんかかけていない」などと思っていましたが、大人になって社会生活の中では我慢は自然と心掛けていることです。戦後生まれ以降の私達親世代が「自由」と言う盾をもって、大切な心を育て損なったのではと感じます。私もATSを受講して、大人として学ぶべきことがあることを知りました。この気付きから私は変わりました。一番変わったことは「我慢の心」です。何事に対しても、もちろん人に対しても理不尽な行為に対しても、冷静に受け止め対処できるよういつの間にかなりました。心ない犯罪が増えている現在、今こそATSが 一人でも多くの人に「我慢の心」を育てるきっかけを伝える事が重要になってきました。特に伝えたいのが「我慢の心」を育てることが、実は穏やかでゆとりのある幸せな日々を過ごせることができるのだという事を伝えたいのです。このままでは、世界が認める日本人の素晴らしさが無くなってしまいます。今こそ私たちが立ち上がり行動するときです。幸せな国作りこそ、幸せな未来が来るのです。季節の変わり目です。くれぐれもお身体ご自愛ください。
前回のコラムはこちら>>>